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河崎優子

 宇宙人や未確認飛行物体(UFO)に関する話題が、米国やメキシコの議会で真剣に議論されている。米航空宇宙局(NASA)もUFO調査に本腰を入れ始めた。都市伝説と考える人も多かったUFOなどの話題が、ここにきてなぜ注目されているのだろう。

「E・T・」さながらの

 9月12日、メキシコ議会下院の公聴会に、二つの箱が登場した。ふたが開けられると、ミイラのような2体が現れた。身長約60センチで、手足の指は3本。後頭部が大きく突き出し、米国のSF映画「E・T・」の宇宙人さながらの風貌(ふうぼう)だ。

 2体はペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」付近の鉱山で2017年に発見されたといい、現地で「ナスカのミイラ」と呼ばれる。登壇したメキシコのジャーナリスト、ハイメ・マウサン氏は「人類ではない生物の遺体だ」と主張し、DNA鑑定やCTスキャンなどの結果、「放射性炭素年代測定で約千年前のものと判明した」と説明した。

 メキシコ紙によると、ペルー文化大臣は「ナスカのミイラを持ち去った」人たちの刑事告発を考えているというが、話題をさらった。

 ただ、約3時間半あったこの公聴会の本来の議題はUFOだった。マウサン氏と同席したメキシコのパイロットや、衆院でUFOについて質問したことがある日本維新の会の国会議員らが代わるがわる登壇し、UFOや宇宙人に関する国の情報公開を求め、領空の安全を守ることの重要性を繰り返し強調した。

米海軍パイロットが目撃したもの

 メキシコと同じく、議会下院…

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